売却価格の相場を調べる
原付バイクを売却することで、一番やっかいで難しいことは、相場を知る、ということです。そもそも、相場とは、日々動くものであり、バイクの人気、市場流通量、実車の状態などが複雑に関わっているものですから、簡単に知る、ということが、そもそも難しいものでもあります。
それでも高く売るためには、相場をある程度の正確さをもって、把握しておかなければなりません。自分では10万円で売れるはずだ、と思っていても、現実はその半分で流通しているかもしれません。自分では、お金にならなないだろうと思っていても、実際は数万円で売れるということも起こります。たしかに面倒な作業かもしれませんが、売却をするためには、大体の相場額が必要な情報となります。
売却価格の相場を調べるためには、いくつかの方法があります。
一括査定で見てもらう
もっとも確かな金額を知る方法は、実際に査定士に、バイクを見てもらうことです。査定士を呼ぶと100%商談に入らなくてはなりませんので(業者は仕事なので)、冷やかしの気持ちでは頼まないほうが良いかも知れません。ただし、電話で問い合わせて、車種、年式、走行を言えば、買取上限くらいは教えてくれる場合が多いです。
中古バイク店で、自分のバイクと同程度のものを見てみる
売却価格の50%程度が、仕入れ価格(売却価格)と見て、大きな問題はないでしょう。もし店頭価格が10万円なら、5万円程度の仕入れ金額となることが多くなります。
ネットオークションなどで自分と同程度のバイクの落札価格を調べる
オークファンというサイトで、自分と同じ車種、年式のバイクの落札価格を調べてみることで、ある程度の売却額が見えてきます。オークファン
手間や時間も考慮する
原付を売却するとき、手間ひまをかけて、たんねんに情報収集をし、買取業者をたずね、少しでも高く売るということを考える方もあるようです。
高く売ることにフォーカスが置かれていることは良いのですが、自分の時間と労力をかけるということは、すなわち、目に見えないコストがかかってしまっている、ということになります。
売却にかかる手間や時間を無駄にしないように、一括査定申し込みという方法も、考えてみる必要があるのではないでしょうか。もっとも少ない労力で、もっとも高く売る。これが出来れば理想です。
この理想に一番近いものが、一括査定というスタイルではないかと思います。一括査定は、売却を大前提としています。申し込みがあると、業者は、買い取ること念頭に動き始めますので、条件さえ折り合えば、その日にも契約、現金受け取り、ということも可能になります。
高く売るためには、複数業者で見積もりを争わせることが一番効果があります。同じ日、同じ時刻に業者を集めて、入札形式で査定させる人もいます。こうすることで、時間短縮と最高の売却額を手にすることが出来ることになります。
バイク業界で働いている人でも、一括査定が一番簡単で手っ取り早い方法であると考える人がほとんどです。しかし、業界人は、色々なしがらみがありますから、他社に査定を出すことがはばかられる、という現実もあるようです。
そういうしがらみのない一般ユーザーは、誰に気を使うことなく、一括査定サービスを活用できるたいへん自由な立場にあることは、それほど知られていない事実なのです。
売却価格と販売価格の違い
売却額とショップの販売価格にはどのくらいの開きがあるものなのでしょうか。商売上の常識としては、仕入れ金額(売却額)の2倍程度が、店頭販売価格になります。5万円で売却すれば、店頭では10万円で売り出される、という形です。
単純に、1台売って5万の儲けになるか、と言えば、そんなことは全くありません。むしろ2万円の利益が出れば御の字、というところではないかと思います。
原付バイクは特に、車両自体の寿命が長くはありません。1万キロも走れば、廃車となるくらいの認識が必要です。ですから、商品としてのライフサイクルがきわめて短く、商売としては薄利とならざるを得ません。
低い査定額に驚き、買い叩かれていると感じる場合もあるかと思いますが、実際問題、仕入れをする立場からみれば、少しでも仕入額は押さえたい。なおさら、少しでも難有りの車両なら、仕入れても売れるかどうか分からないので、多くは払えない、となるはずです。
中古バイクは1台流通させて5万〜10万円の利益が出れば良し、という商売です。特に、商品としての価値を持つ期間が短い原付バイクを売るのなら、愛車の売却に過大な期待を持つことは、思いとどまることが得策です。
仕入れが上手な業者は、すなわち、低い金額で買い取ることが巧みである、ということです。これは、悪徳ということではなく、需要と供給が深く関係することで、我々消費者が一円でも安く買おうという行動を止めない限り、モノを高く売ることは難しいことになります。
しかしながら、高く売りたいというのが人情。現実問題として、高く売るためのもっとも簡単なものは、相見積もりをとって競わせる方法、であり、これ以外に高く売却する方法はほかに無い、と言っても過言ではありません。
こちらの記事もご参考にどうぞ→原付を3万円高く売る方法